大学病院から整形外科クリニックに転職して感じた8つの変化

メンタル × 仕事・生活

1. はじめに|転職を考えた理由

私はこれまで、大学病院で放射線技師として働いてきました。
最先端の医療に携われるという魅力はあったものの、日々の業務量、夜勤、当直、人間関係など、徐々に心身ともに疲れてしまっていたのが正直なところです。

Goemon
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「もっと落ち着いた環境で、長く働き続けたい」
そんな思いから、整形外科クリニックへの転職を決意しました。

今回は、同じ“放射線技師”という職種でも、働く場所が違えば何が変わるのかを、リアルにお伝えします。


2. 現在の職場について

今私が勤務しているのは、地域密着型の整形外科クリニックです。
診療科は整形外科とリハビリテーションが中心で、1日の来院数はおよそ150名ほど。その中でレントゲンの件数は30件程度、骨密度もあり3件程度です。
撮影業務は主にX線撮影と骨密度測定のみで、技師は私1人。リハビリスタッフや看護師と連携しながら、外来診療のサポートをしています。


3. よかったと感じたこと

規則正しい生活になった

大学病院では、早番・遅番・夜勤などシフトが不規則でしたが、クリニックでは基本的に日勤のみ
定時で終われる日も多く、生活リズムが整いました。


心にゆとりができた

大学病院時代は、救急や検査予約の調整などで常に時間に追われる毎日でした。
今は、ある程度ルーチン化された業務が中心で、落ち着いて1人ひとりの患者さんに向き合えます。

複雑な検査や人間関係に悩むことがなくなったというのは大きなメリットでした

近くにマンションを借りたため、通勤時間は自転車で5分、自分の時間も増えました。


少人数だからこそ、人間関係が良好

スタッフ数が少ない分、顔を合わせる機会が多く、自然とコミュニケーションも密になります。
医師やリハビリスタッフともスムーズに連携でき、職場の雰囲気がとても良いです。


患者さんとの距離が近くなった

クリニックでは、同じ患者さんが何度も通院されることが多く、「またお願いしますね」と声をかけていただけるのがうれしい瞬間。
大学病院では感じにくかった“地域の中で支える医療”という実感が持てるようになりました。

Goemon
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問診も放射線技師が行うことが多く、患者の主訴に合った最適な撮影を自分で決めることができるのが(もちろん医師の指示のもと)、大学病院と違ったところです。


4. ちょっと戸惑った・物足りなかったこと

医療レベル・スキルアップの機会は減少

高度な検査や特殊撮影、先進機器に触れる機会はほとんどなくなりました。
技師としての専門性をさらに磨きたい方には、物足りなく感じるかもしれません。

私は現在のところあまり気持ちがないですが、「たまにはCTとかMRIを撮りたいな…」と思っても設備がありません。


技師が1人なので責任が大きい

判断を仰ぐ相手がいない場面もあり、最初は少し不安でした。
被ばく管理や機器トラブルへの対応も、基本的に自分で解決する必要があります

レントゲンであれば網羅的に撮影できる技術が必要になります(基本的に撮影方法は技師任せのため)。

Goemon
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何かあったとき、頼る人が誰もいないという環境は多少なりとも不安です。


給料面ではややダウン

夜勤や特殊業務がない分、給与は大学病院時代よりも若干下がりました

賞与も大きな施設ほどもらえないので、年収ベースでいえば数十万円のダウンとなりました。

ただし、残業が少ない・通勤距離が短いなどのメリットを加味すれば、生活全体としてのバランスが良いです。


5. 転職して感じた“自分の変化”

以前よりも、自分自身を大切にできるようになったと感じています。

大学病院では「走り続けなければならない」ような緊張感が常にありましたが、今は「丁寧に仕事をする」「患者さんと向き合う」余裕が生まれました。

技術面での刺激は減ったかもしれませんが、日々の充実感や安心感は確実に増えました


6. これから同じ道を考えている方へ

こんな方には、クリニック勤務が向いているかもしれません。

  • ワークライフバランスを重視したい
  • 地域密着型の医療に興味
  • 一人で黙々と働くことが好き
  • 人間関係のストレスを減らしたい

逆に、「高度な技術を学び続けたい」「チームでのディスカッションが好き」という方には、物足りなさを感じるかもしれません。

7. まとめ

同じ「放射線技師」という職種でも、働く場所によって“働き方”も“気持ちの持ち方”も大きく変わるということを、今回の転職で痛感しました。

大学病院とクリニック、どちらが正解ということではありません。
ただ、自分のライフステージや価値観に合った選択ができたことに、今は心から満足しています。

転職は勇気のいる決断ですが、「自分らしく働くための一歩」として、考えてみる価値は十分あると思います。

ジョブメドレー

歯科衛生士のリンクとなっていますが、無料会員登録するとたくさんの放射線技師の求人を閲覧することができます。実際に私はこのサイトを利用し現在のクリニックに転職しました。

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Goemon

はじめまして! 放射線技師として働きながら、日々の業務のこと、 転職や一人暮らし、療養生活で得た工夫を発信中。 時計や日用品レビューも好きで書いています。

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